トップメッセージ

私たち三菱ケミカルは、三菱ケミカルホールディングスグループの中核事業会社として、化学を基盤とした事業活動を通じて環境・社会の課題にソリューションを提供し、人・社会そして地球の持続可能な発展に貢献する「KAITEKI1実現」をめざします。

代表取締役社長
和賀 昌之

プラスチックごみ問題と私たちの責務

2018年度は、気候変動、資源やエネルギーの枯渇、水・食料の偏在などの問題に加えて、プラスチックごみ問題が顕在化してきました。プラスチックは私たちの生活を豊かで便利にするだけでなく、たとえば自動車部材の軽量化によるエネルギー消費の削減や、包装材にガスバリア性を付与することによる食品保存性の向上、フードロスの削減など環境・社会の課題解決にも大きく貢献しています。その一方で、再資源化できずにごみとなったプラスチックが河川などを通じて海洋に流出することによる環境への負荷が懸念されています。当社はプラスチックを製造している化学会社として、プラスチックの利便性を追求するだけでなく、それがもたらす環境負荷についても解決策を提示していく責任があると考えています。
高度経済成長期にかけて日本の化学産業は大いに発展しましたが、その一方で大気汚染や水質汚濁などの公害が大きな社会問題となり、私たち化学会社の責任が厳しく問われました。その反省と問題解決へ向けた真摯な取り組みによって、日本の環境技術は世界に冠たるものとなり、そして今もなお、私たちは事業に伴う環境負荷ができるだけ少なくなるように努力し続けています。現在のプラスチックごみ問題はかつての公害問題と同じ、否、地球規模での状況を鑑みるとその影響はより深刻なものであり、全力を挙げて解決していくことが私たちの責務です。

KAITEKI実现に向けた取り组み

では私たちは具体的に何をすべきでしょうか。プラスチックごみ問題の解決には、インフラ投資や教育、公衆衛生の普及、科学的な実態の解明といった政策的な取り組みのほか、さまざまなイノベーション創出も必要です。私たちは、親会社の三菱ケミカルホールディングス(MCHC)が参画するプラスチックごみ問題の解決に向けたグローバルなアライアンスであるAEPW(Alliance to End Plastic Waste)においてリーダーシップを発揮し、アジア諸国におけるごみ回収システムの確立の支援や、水辺の清掃活動といった取り組みを進めています。そして、生分解性プラスチックや植物など非枯渇資源を原料としたプラスチックの開発、さまざまなリサイクル技術の開発なども進めており、それらの成果を、国内企業が提携してイノベーション創出を狙うアライアンスであるCLOMA(Clean Ocean Material Alliance)を通じて共有し、サプライチェーン全体での連携を図っています。こうしたさまざまな取り組みによって一歩ずつプラスチックごみ問題の解決に貢献しています。
また、気候変動問題への取り組みにも引き続き注力しています。今まで培ってきたエネルギーと資源の効率的な利用技術をさらに深めると同時に、非枯渇資源活用の高度化や人工光合成技術の開発など、この問題の根本的な解決に向けたイノベーション創出も進めています。
私たち三菱ケミカルグループは、KAITEKI―人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくこと―の実現をビジョンとしており、事業活動を通じて環境・社会の課題解決に向けたソリューションを提供し、さらに社会そして地球の持続可能な発展に取り組むことを約束しています。プラスチックごみ問題や気候変動問題への対応は、まさにKAITEKI実現に向けた取り組みであり、それらは取りも直さず今社会が必要としているサーキュラー・エコノミー(循環型経済)の実現にも大きく貢献するはずです。

KAITEKI健康経営の実践

そして、KAITEKI実現には私たちの最大の資産である従業員一人ひとりが最大限の力を発揮することが肝心です。従来の働き方にとらわれず、多様な人材がいきいきと活力高く働ける職場づくりを実現するためさまざまな施策に取り組んでおり、それらを「三菱ケミカルは決めました」という30の宣言にまとめて社内外に向けて発信しました。人権の尊重、安全・安心な職場づくり、柔軟な働き方の実現、多様な人材の活躍・自己実現などの30の「宣言」という形にすることで、会社としての姿勢・決意を明確に示し、従業員の共感を得ながら、全社一体となってKAITEKI健康経営の実践に向けて取り組んでいます。

ステークホルダーの皆さまへ

環境・社会の課題はますますグローバル化・複雑化しており、私たちに与える影響も日々増大しています。それらの解決、そしてその先にあるKAITEKI実現には、ステークホルダーの皆さまとの協奏も不可欠です。引き続き、皆さまの変わらぬご理解とご支援をお願いいたします。
私たち三菱ケミカルグループはこれからも、化学を基盤とした事業活動を通じて、もてるすべての力でKAITEKI実現へ貢献していきます。

  • 1「KAITEKI」とは、「人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくこと」を表し、環境・社会課題の解決にとどまらず、社会そして地球の持続可能な発展に取り組むことを提案したMCHCグループオリジナルのコンセプトです。